2.1 真空・加圧式電動3ステージラミネータ機の構成2.2 特殊エラストマープレス装置(1ST)の概要2.3 平坦プレス装置(2ND、3RD)の概要3.1 基本仕様 (102)図1 MVLP-3ST-αXの構成に絶縁フィルム等を追従転写、加熱圧着させることができ、気泡なくラミネートが行える。平坦化工程を行う2ND、3RDの平坦プレス装置は、カートリッジヒータを組み込んだ熱板、緩衝材とプレスプレートで構成されている。特殊エラストマープレス装置(1ST)にてラミネートしたフィルムの凹凸や基板厚みのバラツキを、高精度に調整した平坦プレス装置でプレスすることにより、表面が平坦で製品面内での厚みバラツキが小さい成形品を得ることができる。 3. 仕様と特徴表1 基本仕様日本製鋼所技報No.74(2023.11)製品・技術紹介 1. はじめにビッグデータを解析するAI(人工知能)やIoTの実装、ドローンそして自動運転技術など、話題性に富む最新技術の発展には、高密度配線による高度な電子回路基板などのハードウェアの開発が欠かせない。それらの基板の製造には、様々な配線ピッチへの埋込性と多層化に対応した高精度な平坦加工ができるラミネータが不可欠である。今回、高機能・高性能化基板の製造を行うために、高精度・高再現性・省エネルギーをコンセプトに開発を行った、真空・加圧式電動3ステージラミネータ機「MVLP-3ST-αX」を紹介する。 2. 装置の構成真空・加圧式電動3ステージラミネータ機「MVLP-3ST-αX」は、ワークである基板と絶縁フィルム等を貼り合わせる第1ステージ(1ST)の特殊エラストマープレス装置と、積層に適したように平坦化工程を行う第2、第3ステージ(2ND、3RD)の平坦プレス装置2ユニット、そしてキャリアフィルムによる搬送装置(巻出装置、巻取装置)とで構成している(図1)。ラミネート工程である1STは、真空チャンバを備え熱板表面に特殊エラストマーを組み込んだプレス装置である。真空環境下で平坦性を維持しつつ加圧し、特殊エラストマーが弾性変形することで基板表面の微細な凹凸製品・技術紹介真空・加圧式電動3ステージラミネータ機の紹介真空・加圧式電動3ステージラミネータ機の紹介
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