データベース駆動型制御を用いた巻取機におけるフィルムの張力制御コントローラ開発本稿では、駆動軸が2軸の簡易モデルと駆動軸が4軸の巻取試験機モデルを作成し、巻取機の張力制御コントローラに対してデータベース駆動型制御を適用したシミュレーションを行った。その結果、簡易モデル、巻取試験機モデル共に固定PI制御よりも制御性能が向上することが確認できた。その後、オフライン学習によるデータベース駆動型制御の計算コストの課題を解決するために類似度に基づくデータベース駆動型制御を適用してシミュレーションを実施した。その結果、従来のデータベース駆動型制御と比べて計算コストが低減されるだけでなく、制御性能が向上することも確認できた。今後は巻取試験機を用いた検証を行い、有効性を確認する所存である。(1)山本透編著: データ指向型PID制御, 森北出版(2020)(2)木下拓矢: “データベース駆動型ソフトセンサを用いたフィードバック制御系の一設計”, 2021 IEE JAPAN(3)橋本巨: 入門ウェブハンドリング, 加工技術研究会(2010)(4)坂本哲三: “ウェブの張力制御系の解析と制御”, 電気学会論文誌D(産業応用部門誌)Vol. 117(1997) No. 3, pp. 274-280(5)福島幸平, 坂本哲三: “評価関数を線形化したFRITとOPSOによるウェブ張力制御系のセルフチューニング”, 電気学会論文誌D(産業応用部門誌), Vol. 138(2018) No. 2, pp. 128-134(6)木下拓矢, 山本透: “類似度に基づくデータベース駆動型制御系の一設計”, 電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌), Vol. 140(2020) No. 3, pp. 312-3195. 結 言参 考 文 献(14)
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