図4は流動長評価用金型においてPP樹脂を用いて成形した際の型内での樹脂の流動長を示す。一般に物理発表1 各発泡成形の特長(JSW評価試験)図3 射出ユニット3900Hにおけるトータルコストの比較泡成形では、ガスの溶解量が増加すると、流動時の樹脂の粘度が低下するとともに発泡時の樹脂の膨張量が増加する。MuCellとSOFITでは、窒素ガス圧力、もしくは窒素ガス注入量の増加に比例して流動長が増加し、その増加量がほぼ同等であった。このことから、SOFITは高圧ガス注入装置を用いなくともMuCellと同程度のガスを溶解でき、同等の発泡状態が期待できる。また、MuCellと同様にSOFITでは樹脂の粘度低下および発泡による充填によって、射出充填圧や保圧を低減し、成形品のバリを低減できる。この流動長の増加による射出圧力の低減から金型と、機械装置の長寿命化が期待される。 4. おわりに表2にJSWテクニカルセンターにおけるテスト機の一覧を示す。国内でもトップクラスの物理発泡成形用テスト装置を揃えており、広島製作所、名機製作所でのSOFIT成形トライが実施可能である。これによりお客様の要望をタイムリーに具現化することが可能となる。今後もお客様の高い要求に答えるべく要素技術の向上に努める所存である。図4 PP樹脂を一定速度で一定時間射出した際の樹脂の流動長表2 SOFITテスト機種一覧(93)製品・技術紹介製品・技術紹介
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