8. 解析結果技術報告コンター法を用いた残留応力測定におけるFEMモデルの簡略化検討第二案は、切断面を元の長さまでX軸方向に単純押出したモデル(図11)であり、X軸方向の曲率を無視した場合の影響を評価するものである。第三案は前述2案を組み合わせて簡略化するもので、短縮化による影響と曲率を無視した際の影響を評価することを目的とする。各モデルは、10 mm長さと35 mm長さの切断面単純押出モデル(以後、単純押出10 mm(図12(a))モデル、単純押出35 mmモデル図(12(b)))である。なお、断面に付与する変位分布は5章で得られた測定結果を使用した。図11 第二案:断面単純押出モデル(断面:変位分布付与位置)図12 第三案:断面単純押出モデルの短縮化(断面:変位分布付与位置)第一案における解析結果を図13に示す。短縮化35 mmモデルでは、表面の引張応力分布は元モデル(図9(b))と同様の分布であるが(図13(b))、短縮化10 mmモデルでは、特に溶接部表面の引張応力が元モデルより緩和されていた(図13(a))。また、O-C間における応力分布を比較すると(図13(c))、元モデルと短縮化35 mmモデルでは同程度の応力分布であったが、短縮化10 mmモデルでは、O-A間、B-C間において元モデルの解析定結果とは異なり圧縮応力が緩和されていた。図13 第一案の解析結果(56)
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