3. おわりに製品・技術紹介(50)(2)業界最短クラスの機械全長「J-F シリーズ」では、当社が保有する超大型電動射出成形機「AD シリーズ」と同クラスの機種と比較しても、機械全長を大きく短縮できることを強みとしている。今回 J4000F でも、「J-F シリーズ」の思想を元に、機械全長短縮に努め、当社 3000T トグル機同等の機械全長に収めることに成功した。各機種の機械全長の比較について表 2 に示す。また、同クラスの他社油圧機の機械全長は19.5 m であり、当社は、約 2 m 短縮できている。当社最大の型締力を保有しつつも、省スペースの設置が可能であることが、お客様にとって、大きなメリットになると考えている。(3)電動化による省エネ近年、CO2 削減やエネルギー危機による電力コストの急増といった背景からも、省エネ性と生産性に優れた超大型電動射出成形機のニーズが拡大するものと思われる。図 3 にて、自動車部品(成形品質量 6 kg、材料 PP+GF)を事例に、全油圧機に対して、油圧サーボ機(油圧ポンプモータがサーボモータの機械)、J4000F-22000H(全電動)の消費電力を比較したグラフを示す。J4000F-22000H では、サーボモータ駆動化と油圧ポンプ回転数制御により、消費電力を約 40 % 削減(全油圧機を 100 とした場合)、油圧サーボ機に対しては、約 20 %削減できる。他にも、油圧サーボ機に対して、作動油量を 70 % 削減、冷却水量を 50 % 削減でき(推定)、お客様の経済性に大きく貢献する。表 2 各機種の機械全長図 3 電動機、油圧機消費電力比較以上、ご紹介したように業界最速級のドライサイクル、業界最短クラスの機械全長、省エネ性を兼ね備えた世界最大の電動射出成形機 J4000F は、高速・高精度制御が生み出すサイクル短縮による生産性の向上や、消費電力、作動油量、冷却水量の削減によって、経済性の大幅な向上にも期待できる。私たちは、社会性と経済性を両立する生産設備を提供し続けることで、お客様の ESG 経営に貢献できると考えている。製品・技術紹介
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