日本製鋼所「技報76号」
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会社紹介日本製鋼所技報 No.76(2025.11)(57)JSWアクティナシステム株式会社は、株式会社日本製鋼所(JSW)のフラットパネルディスプレイ事業部門が独立し、2021年10月1日に電子デバイス製造装置メーカーとして設立された。あわせて、中国市場に事業拠点として「日製鋼機電商貿(上海)有限公司」(JSW Electromechanical Trading(Shanghai) Co.,Ltd.:通称JET) を設立した。主力製品であるエキシマレーザアニール装置(ELA装置)は1995年の販売開始以来、200台以上を納入し世界の高精細フラットパネルディスプレイの発展に貢献し続けている。現在、弊社のコア・コンピタンスであるレーザ応用技術を用い、パワー半導体関連などディスプレイ分野以外の新事業への進出と、さらなる事業拡大を目指している。図1 エキシマレーザアニール装置中国拠点日製鋼機電商貿(上海)有限公司JSW Electromechanical Trading (Shanghai) Co., Ltd.304, Metro Plaza, 555 Loushanguan Road, Changning District, Shanghai, China TEL: +86-21-5206-7031経歴1995年 ELA装置の生産を開始(初号機を出荷)2006年 ELA装置ビジネスのアフターサービス会社として、JSW ITサービス株式会社(JISCO) を設立ELA装置 累積100台出荷2011年 G5/G6 ELA装置を上市2014年 JSW中国法人であるJSW Machinery Trading(Shanghai)Co., Ltd.によるELA装置中国営業・サービス活動を開始2019年 ELA装置 累積200台出荷2021年 JISCOがJSWのFPD事業を承継し、JSWアクティナシステム株式会社として発足。アクティナシステム株式会社の100%出資会社として中国現地法人 日製鋼機電商貿(上海)有限公司(JET)を設立2025年 シリサイド化用レーザアニール装置を出荷世界初G8 F-ELA装置を出荷1)ディスプレイ製造装置①エキシマレーザアニール装置レーザ照射によってガラス基板上に成膜されたアモルファス(非結晶)シリコン膜をポリシリコンへと改質する装置。高精細パネルの駆動部であるTFT(薄膜トランジスタ)には低温ポリシリコンが広く用いられており、スマートフォン、車載モニタ、携帯型ゲーム機などの高精細パネルの製造に欠かせない。独自のフロート搬送技術「StiFloatⓇ」によりプロセス性能を一段と向上したF-ELA装置は、お客様のニーズを具現化、高い評価をいただき量産装置として採用、稼働している。②レーザ剥離装置キャリアガラス状に形成されたフレキシブルディスプレイをレーザ照射により剥離する装置。波長の短い紫外線レーザを使用し、デバイスへのダメージを防ぐ。③フィルムレーザカッティング装置フィルムやシートの切断、剥離、洗浄など複数のプロセス処理が可能。主にフレキシブルディスプレイの製造工程に使用される。JSWアクティナシステム株式会社 2. 会社概要 3. 主要製品 1. はじめに

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